リレーエッセイ

製鉄記念八幡病院 中野裕也さん

エッセイと言うことなので、自分語りをさせて頂きます。このリレーエッセイを回してくれた真珠君とは、以前働いていた病院の同期入社でした。

真珠君はカリスマ性といろいろな視点から評価できる冷静さを持ち合わせた本当に凄い人で、『自分自身を治療道具』としてとらえる作業療法士としてとても頼りになる存在です。

以前働いていた職場で感じていた事は、「はたして自分は、そんな真珠君と同期だと胸を張って言えるだろうか」という事です。他のセラピストの良いところが見えれば見えるほど、自分の至らない点や頑張り切れていない所が気になってきます。現在の職場では、急性期病院の中に新設された回復期病棟で、作業療法士がどんな役割を果たせるのかといった課題に向き合う機会が多くありました。現在も試行錯誤しながらではありますが、全力で作業療法のあり方について考えているつもりです。その中で得た知識や感じた事を、同期である真珠君や他職種を含めた先輩後輩達の考え方を聞き、自分の刺激にしていきたいです。

私には現在4歳と2歳になる子どもがおり、今年の5月には第三子(待望の女の子)が産まれる予定です。
子どもの成長を目の当たりにする中で思い出されるのが、「今年の目標は、子どもの成長に負けないように自分も成長する」という以前働いていた職場の上司の言葉です。日に日に新しい言葉を覚え、少し前まで怖がっていた公園の大きな遊具でも遊べるようになった走り回る二人の子どもを見ていると、子ども達の凄まじい成長速度に負けないぐらい自分を成長させたいという目標は、自分も心に留めておかなくてはいけない事だと感じます。

この先輩とは少しベクトルが違いますが、やっと自分にも目標が出来たように思います。それは『子どもから尊敬される父親になる』という事です。作業療法士の会報で育児論を語るつもりはありません。自分が患者に向き合っている姿勢や、仕事に取り組んでいるその態度を子どもたちに誇れるかという所が大切なのではないかと感じています。まだまだ自分の理想とする作業療法士にも父親にもなれてはいませんが、子どもや家族に恥じる事がない医療人になれるように日々頑張ります。


医療法人ふらて会 西野病院 中野翔子さん

みなさま、はじめまして。西野病院の中野翔子と申します。このリレーを回してくれた中野裕也さんとは従兄妹です。
私より4歳年上のお兄さんであり、OTとしても先輩です。小さい頃は一緒に映画を見に行ったり、ゲームセンターで遊んだりしていました。
そんな従兄も今では3児の父です。昔に比べると会う機会も減っていますが、いつか、いとこみんなで子どもの頃の話を肴に、お酒でも飲めたらな~なんて、このリレーエッセイの話を頂いて思い返している今日この頃です。

そんな私はOT5年目となりました。
現在、私の勤務している病院は、一般病棟、療養型病棟、回復期病棟で構成されており、OTは19名在籍しています。
北九州市八幡東区に位置し、市内でも特に高齢の方が多く住まれている地域です。八幡東区はとにかく坂が多く、家屋調査の時は心身共に泣かされています。

当院の特徴はなんといっても中庭!です。四季折々に咲いている花や野菜、セラピードッグのナナちゃん、オープンカフェ、ログハウス、森や小川があります。病院なのですが、どこか自然の中に来たような、そんな病院です。
私は、患者様との関わりの中で、中庭をよく利用します。屋内とは違い、暖かい日差しや新鮮な空気の中で行う作業療法は、身体だけでなく心も癒されます。目を閉じて耳を澄ませば小鳥のさえずりや森の木が揺れる音が聴こえます。自然を目で見て、花に手で触れ香りを楽しむ。患者様も自然と表情がほころび、会話が弾みます。会話の中から、その方の人となりや真の気持ちを見つけることができます。

以前、勉強会に行ったときに「高齢者が1人亡くなるということは、町から図書館が1つなくなるのと同じことだ」と聞いたことがあります。患者様から学ぶことは多いです。1人1人の話に耳を傾け、心に寄り添える作業療法をこれからも提供していけるよう頑張ります。

 

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